みたき園コラム

Vol.08

杉皮葺きの屋根

ここ智頭町は、良質な杉材を産出して栄えてきたまち。瓦やトタンより、身近に豊富にあった杉、その皮は、屋根に有効活用されていました。いまではすっかり少なくなった杉皮葺きの屋根ですが、地域の昔ながらの風景を残したくて、みたき園では維持しています。
木ですから、年月が経てば朽ちてゆきます。それでもなかなか長持ちするもので、先日葺き替えをしたのは約二十年振りでした。まずは古い屋根を剥がすことに始まり、あたらしい杉皮を丁寧に敷き詰め、その上に、飛ばないよう、等間隔で石を置きます。河原で拾ってきた、漬物石大の石です。仕上げに、「雪持ち」と呼ばれる、補強用の丈夫な柱を設置して、毎年春までがんばってもらいます。このあたりに積もる1メートル以上の雪の重みに耐えるため、冬の前の補強は欠かせません。若いスタッフも見よう見まねで一生懸命。二十年振りの大仕事は、地域の人、大工さんの手を借りながら、根付いてきた暮らしの知恵を学ぶ作業でもあるのです。
まっさらな杉皮の屋根にも、そのうちまた、小さな草木が生えてきます。木から落ちたり、鳥が落としたりしたタネが芽吹くのでしょうね。伸びすぎた草木は夏に一度散髪しますが、可愛らしく咲いた花は、そっとめでています。